更年期障害は女性特有のものと思われていました。
しかし、男性もホルモン分泌バランスの乱れから、更年期障害があることが分かっています。
更年期の年代、50代前後の男性は、働き盛りで仕事も脂も乗っている時期です。
それなのに、他の人にはわかってもらえない症状で悩んでいる人も意外と多いのです。
男性の更年期障害にはどんな症状があるの?
男性ホルモン(テストステロン)は精巣から産生されるホルモンで、さまざまな機能があります。
このテストステロン分泌量が低下して、体にさまざまな症状をきたすことをLOH症候群と言います。
・性欲低下
・発汗
・ほてり
・疲労感
・不眠
・イライラ
・うつ状態 など
しかし、この症状も特異的なものではなく、個人差が大きいです。
そのため、内科・心療内科・精神科などさまざまな診療科を回っても原因がわからず、悶々とした日々を過ごしている方も少なくありません。
男性の更年期障害の治療方法は?
テストステロンの減少によって症状が起こるので、治療の基本は男性ホルモンの補充療法です。
しかし、日本ではこの治療の認知度は低く、対症療法のみを行っている場合も少なくありません。
補充方法は、3~4週間ごとに筋肉注射を行います。
基本は3か月程度を目安に治療効果を判断していきます。
テストステロン補充療法は、前立腺ガンを進展される危険性があります。
この治療は、前立腺ガンの疑いのある人には行うことができません。
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治療を受ける前には、必ず前立腺ガンの検査を行います。
その他の副作用としては、女性化乳房・ニキビ・浮腫などがあります。
治療中に体調の変化がみられた場合には、すぐに主治医に相談して下さい。
男性の更年期障害の予防法は?
男性の更年期障害は、ホルモン分泌量低下だけではなく、ストレスによっても発症しやすくなります。
働き盛りの年代のため、どうしてもストレス回避することが難しくなってくるのかもしれません。
好きなことを楽しむ時間を持つことも大切です。
しっかりと睡眠をとる、栄養バランスの摂れた食事を心がけることも大切です。
仕事も忙しく、昼食は安く、早く食べられるものにしてしまいがちですが、野菜をしっかり摂ることが大切です。
また、亜鉛は精子の働きの活性化を促します。
牡蠣・アーモンド・チーズなどを積極的に摂り入れましょう。
筋トレなどの運動は、テストステロンを高めると言われています。
筋トレは難しくても、ウォーキングやストレッチなどの運動も効果的です。
まとめ
更年期障害は、女性だけではなく男性にも起こることです。
女性の場合は、ホルモン量が急激に減少する閉経前後をはっきりとわかっています。
しかし、男性の場合は徐々にホルモン分泌量が減少していくので、いつの時期からというものが明確ではありません。
そのため、症状にも個人差が大きいのです。
更年期障害について、何も知らずにいると原因のわからない症状に不安を募らせていくばかりですが、こんなこともあるのかも・・と知っているだけで、気持ちも大きく変わってきます。
我慢するばかりではなく、穏やかに過ごせるよう心がけるだけで症状は和らいでくることも多いです。
適度にリラックスできる環境作りを心がけてみましょう。