三方の置き方って、いざとなると戸惑いますよね。
どの向きで置いたらいいのか、正しい置き方を知っている人ってあまりいないかもしれません。
三方は神棚のお供えのほか、鏡餅やお月見団子をのせるのにも使いますよね。
ここで正しい置き方を確認しておきましょう。
三方の置き方ってどうすればいいの?
三方の置き方で注意するポイントは2つ。
神棚や神前など、神様の前に置くときは、穴のない面を神様の側に向けて置きます。
この穴は「眼象(げんじょう)」と言います。この穴のある筒のことを「筒胴(つつどう)」と言います。
眼象は筒胴の3つの面にありますよね。穴の開いた面が3つあるということです。
そして穴の開いていない面が一つあります。この面を神様に向けて置いてください。
神様からは、継ぎ目のある穴のない面が見えるかたちになります。
人からは穴が開いた面が見え、左右の面にも穴が開いています。
そして、供物を載せる「折敷(おしき)」という台の置き方はこの逆になります。
この折敷は神様のためのものですから、継ぎ目のないほうを神様の側に向けて置きます。
人が見る側からは継ぎ目が見えるかたちとなります。
上と下で逆向きに置くことになりますので、間違えないように注意してください。
古い三方は筒胴と折敷が分離するようになっているものがあり、折敷単体でお盆のように使うこともあります。
現代の三方は、ほとんどのものが筒胴と折敷が一体になっています。
三方にしく半紙の向きや折り方は?
三方にお供え物をのせるときは、直接のせるのではなく白い紙を敷きます。
この紙は敷き紙や中折紙と言いますが、半紙で折る場合の向きや折り方についてお伝えしますね。
向きは、折り目のある方を神様に向けます。角のある方が人間側です。
ただしこれには諸説あり、流派によっても違いがあったりします。
折り方は、手前から向こう側に折って、右側が上に重なるようにします。
注意したいのが、重ねた角が下の角より左にこないようにすること。
これは神様の前では「凶」の意味になってしまいます。左を前に重ねるのも凶ですので気を付けてください。
着物でも左前は死者の意味ですよね。お仏壇の場合は左が上で大丈夫ですよ。
鏡餅の三方の向きは?
神様へのお供えでなく鏡餅を飾る場合は、三方の向きはどのようになるのでしょうか。
基本的に、現代の三方は筒胴と折敷が一体でくっついていますので、人が見る側に筒胴の穴がきます。折敷の継ぎ目が見えるように置けば大丈夫です。
鏡餅をどこに飾るかで迷うかもしれませんが、鏡餅は神様が宿る場所なので、人が生活する場よりも一段高いところに飾るようにしましょう。
たとえば床の間や神棚、仏壇などです。
最近は床の間や仏壇のない家も多いですので、その場合はリビングテーブルやサイドボードの上などに置きましょう。
基本的に鏡餅は飾る数に制限はありません。家の中の大切な場所に何か所飾っても大丈夫です。
そして鏡餅を飾る向きですが、その年の恵方に飾るのがよいといわれています。
絶対に恵方でなければならないというわけではなく、もし選ぶ余地があるならというくらいに考えてください。
狭い家で飾る場所が限られている家庭も多いですから、「できれば恵方に」という考えで差支えありません。
ただし、直接お餅をのせるのではなく、三方を使って飾るようにしましょう。
鏡餅を買うと三方がセットになっていることが多いと思いますので、それを使えば大丈夫です。
お餅だけ頂いて三方がない、というときは三方のみ買うこともできますよ。
まとめ
三方の置き方についてお伝えしました。
ひとつひとつに意味や決まりごとがあるので、改めて知ると驚きますよね。
ぜひ参考にしてくださいね。